神話級のクラシックカー、メルセデスベンツ300SLと冒険を

スマートリッチな人が上質な時間を使うのが冒険だとすれば、それには相棒が欠かせない。眠りにつく宿にたどり着くまでの旅路をともにしてくれる、そう、車だ。なかでも今回は、クラシックカーの世界で頂点に君臨するメルセデスベンツ300SLを紹介しよう。

クラシックカーのなかのクラシックカー

クラシックカーの魅力を気ままにあげてみるとする。車好きならば誰もを垂涎させるそのフォルム、デザイン、もはや芸術品のような機能美、パワー。

特にメルセデスベンツ300SLには、そのどれもが最高、いや想像を超えるレベルで備わっている。さらにその熱を挙げるのが稀少性だ。生産台数は1,400台、1957年にはオープントップとなるロードスターに切り替わった後も1,858台で、この限られた台数をめぐり誰もが所有を夢見ている。

スマートリッチな人が上質な時間を使うのが冒険だとすれば、それには相棒が欠かせない。眠りにつく宿にたどり着くまでの旅路をともにしてくれる、そう、車だ。なかでも今回は、クラシックカーの世界で頂点に君臨するメルセデスベンツ300SLを紹介しよう。

クラシックカーのなかのクラシックカー

クラシックカーの魅力を気ままにあげてみるとする。車好きならば誰もを垂涎させるそのフォルム、デザイン、もはや芸術品のような機能美、パワー。

特にメルセデスベンツ300SLには、そのどれもが最高、いや想像を超えるレベルで備わっている。さらにその熱を挙げるのが稀少性だ。生産台数は1,400台、1957年にはオープントップとなるロードスターに切り替わった後も1,858台で、この限られた台数をめぐり誰もが所有を夢見ている。

鉱山に眠る限りあるダイアモンドをめぐり所有者がしのぎを削っているような、車の宝石とでも言ったところだろうか。幸運にもこの車を所有してきた人物には昭和の名優石原裕次郎氏も。彼は、友人であるプロレスラー、力道山がアメリカからこの車を持ち帰るなりその姿に一目惚れし、頼み込んだ挙げ句にこの一台を手に入れたのだという。

世界に目を向けてみればその所有者が名だたるメンバーであることは一目瞭然である。この車の美しさを物語る一枚の写真を紹介しよう。

1950年代にテレビ界の大御所エツィオ・ラダエリが行った車の祭典「Rally del Cinema」のものだ。開催時にはソフィア・ローレンを含むイタリア映画のトップスター達が駆けつけたことでも知られる。

鉱山に眠る限りあるダイアモンドをめぐり所有者がしのぎを削っているような、車の宝石とでも言ったところだろうか。幸運にもこの車を所有してきた人物には昭和の名優石原裕次郎氏も。彼は、友人であるプロレスラー、力道山がアメリカからこの車を持ち帰るなりその姿に一目惚れし、頼み込んだ挙げ句にこの一台を手に入れたのだという。

世界に目を向けてみればその所有者が名だたるメンバーであることは一目瞭然である。この車の美しさを物語る一枚の写真を紹介しよう。1950年代にテレビ界の大御所エツィオ・ラダエリが行った車の祭典「Rally del Cinema」のものだ。開催時にはソフィア・ローレンを含むイタリア映画のトップスター達が駆けつけたことでも知られる。

常識を破ったガルウィングドア

ルーフ上にヒンジのある跳ね上げ式で、開けた様子がカモメの翼のような形になることから名付けられた特徴的なガルウィングドア。このアイコニックなドアが現代へ脈々と流れるスーパーカーの礎になったことは言うまでもない。発売された当時は女性をエスコートする機会の多い富裕層にこの不便さがハードルにもなったが、そのハードルを軽く超えていく魅力がエスコートする側にも、される側にもあったのは確かなようだ。事実、ヨーロッパを代表する映画女優であるソフィア・ローレンも、1955年に恋人からこのメルセデスベンツ300SLをプレゼントされた夢のような日のことを語っている。「家の庭に新車が停められていたの。それはドアを開けたメルセデスベンツ300SLだった」と。

最高時速260kmを誇る直噴式エンジン

心を掴むのは見た目だけではない。当時販売された車では最速を誇る時速260kmを叶えた215馬力のガソリン直噴エンジンを初めて採用したのがこのメルセデスベンツ300SLである。整備にも高度な技術を必要とする燃料噴射装置は、発売当時はドライバーにすら負担を強いる強気な姿勢。重たいクラッチペダルを踏みしめたドライバーたちは左足のふくらはぎをいつも傷めていたとか。それでも愛されるだけの魅力とパワーがこの車にはあったのだ。ちなみに、その後の改良によりクラッチペダルの重さは改良されている。

引用おすすめ写真:IWC RACING TEAM

常識を破ったガルウィングドア

ルーフ上にヒンジのある跳ね上げ式で、開けた様子がカモメの翼のような形になることから名付けられた特徴的なガルウィングドア。このアイコニックなドアが現代へ脈々と流れるスーパーカーの礎になったことは言うまでもない。発売された当時は女性をエスコートする機会の多い富裕層にこの不便さがハードルにもなったが、そのハードルを軽く超えていく魅力がエスコートする側にも、される側にもあったのは確かなようだ。事実、ヨーロッパを代表する映画女優であるソフィア・ローレンも、1955年に恋人からこのメルセデスベンツ300SLをプレゼントされた夢のような日のことを語っている。「家の庭に新車が停められていたの。それはドアを開けたメルセデスベンツ300SLだった」と。

最高時速260kmを誇る直噴式エンジン

心を掴むのは見た目だけではない。当時販売された車では最速を誇る時速260kmを叶えた215馬力のガソリン直噴エンジンを初めて採用したのがこのメルセデスベンツ300SLである。整備にも高度な技術を必要とする燃料噴射装置は、発売当時はドライバーにすら負担を強いる強気な姿勢。重たいクラッチペダルを踏みしめたドライバーたちは左足のふくらはぎをいつも傷めていたとか。それでも愛されるだけの魅力とパワーがこの車にはあったのだ。ちなみに、その後の改良によりクラッチペダルの重さは改良されている。

引用おすすめ写真:IWC RACING TEAM

300SLシリーズの姿が見れる映画やゆかりの銀幕スターたち

ここまできたら、メルセデスベンツ300SLが実際に走っている姿を見ない手はないだろう。メルセデスベンツ300SLシリーズはさまざまな映画に登場している。初めてハリウッドの舞台にその姿を現してから60年以上。出演した作品は王道クラシック映画からシンプソンズまであるのだが、名作をひとつ。

『失われた世界』(1960)

後に『ジュラシック・パーク』シリーズで知られるようになる『ロスト・ワールド』と同じアーサー・コナン・ドイルのSF小説を原作とした映画。

Source: https://www.imcdb.org/v223066.html

改めて銀幕でその姿を見てみると、異世界への冒険に寄り添う姿に思わず見惚れてしまう。この車と冒険する日を夢見るとしよう。

映画といえば、「キング・オブ・クール “The King of Cool”」で知られた1960年代のアメリカを代表する名優スティーブ・マックイーンにも触れておこう。『Bullitt』『Le Mans』などの名作に恵まれ、60年代の反体制文化を象徴するキャラクターで一世を風靡した彼も、300SLの有名なオーナーだった。

Steve McQueen

時代を超えて復活する300SL

ここまで読み進めた読者の中には、300SLに実際に乗ってみたいという気持ちをおさえられなくなった方も多いだろう。そこに、最後に朗報がある。この伝説的な車を手入れするだけではなく、現代にぴったりの形で生まれ変わらせようとする動きが始まっているのだ。

たとえばこの道のエキスパートであるドイツのArthur Bechtel社は徹底的な修復の末、300SLを完全に蘇らせることに成功。まず車を完全に分解し、すべての部品を新品か、それ以上に良い状態のものと交換したのだ。徹底的な部品の交換にも関わらず、300SLのアイコンでもあった元の直列6気筒エンジンの姿はそのまま。その後何年にも渡り手入れを繰り返された300SLは、新品の車と同様、またはそれ以上のパワーを持って現代の道を走ることができる

時代を超えて復活する300SL

ここまで読み進めた読者の中には、300SLに実際に乗ってみたいという気持ちをおさえられなくなった方も多いだろう。そこに、最後に朗報がある。この伝説的な車を手入れするだけではなく、現代にぴったりの形で生まれ変わらせようとする動きが始まっているのだ。

たとえばこの道のエキスパートであるドイツのArthur Bechtel社は徹底的な修復の末、300SLを完全に蘇らせることに成功。まず車を完全に分解し、すべての部品を新品か、それ以上に良い状態のものと交換したのだ。徹底的な部品の交換にも関わらず、300SLのアイコンでもあった元の直列6気筒エンジンの姿はそのまま。その後何年にも渡り手入れを繰り返された300SLは、新品の車と同様、またはそれ以上のパワーを持って現代の道を走ることができる

脱炭素社会の実現に向け、世界では「脱ガソリン車・ディーゼル車」を合言葉にEV車への切り替えが目覚ましい。ボストン コンサルティング グループ(BCG)のリポートによれば、世界のEV車の新車販売台数に占めるシェアは、2030年にはガソリン車を上回る51%まで伸びることが予想されている。神話級のクラシックカーに最先端のEVの装備を携え、300SLが街中を走る日も近いだろう。

脱炭素社会の実現に向け、世界では「脱ガソリン車・ディーゼル車」を合言葉にEV車への切り替えが目覚ましい。ボストン コンサルティング グループ(BCG)のリポートによれば、世界のEV車の新車販売台数に占めるシェアは、2030年にはガソリン車を上回る51%まで伸びることが予想されている。神話級のクラシックカーに最先端のEVの装備を携え、300SLが街中を走る日も近いだろう。

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