水のまち、みなかみ

朝つゆ、冷たい川のエネルギー。水のまち、みなかみ。

なかみ町はその最上流に位置している。つまり、山からおりてきた水がしぶきをあげ、大きな川に勢いよく流れ込む場所だ。

みなかみ町の朝、しんと冷たい澄んだ空気を頬に感じながら川のまわりを散歩すれば、足に触れた植物がいっせいに朝露を落とす。丸く透明な宝石のような朝露にすら、この町の水の美しさがたたえられている。この町の水をもっと近くで見てみよう。

町のなかにいくつかある採水スポット。谷川岳をはじめとする山々に降り積もった雪や雨が、長い時間をかけて地層を潜り抜けみなかみの町に湧き出てくる。その水はまろやかな軟水で、のどごしはやわらかく、肌を優しくいたわってくれるそうだ。町の中には美しい景色を見ながら水を汲んだり飲んだりできる採水スポットが人気で、「谷川岳のおいしい水」「藤原のおいしい水」をざぶざぶと自由に汲むことができる。都市部ではボトルに封入されて売られるいわばブランドものの水を、思うさま汲み上げ全身に浴びたっていいのだ。

Fresh river, living river

何よりもこの水のエネルギーを感じるならば、やはり利根川の水際へ。丸く大きな岩ゞを全身を使って越え、川岸まで降りていく。足先をつけたとたん、キンと冷えた冷たさと、ぐんぐんと足を運ぼうとする川のエネルギーが体のなかに入ってくる。

ぷらんと垂らした足は、そのままにしていたら川に運ばれていってしまいそうだ。きっと私だけではない。だれもがこの川に足先をつけたら、しばらくは放心して、流れにまかせて足をあそばせ、川底の石が数えられるほどの透明な水をただ眺めているだろう。ごうごうと水がなだれこむ様子を見ていると、水にこんなにも大きな力があったのかと息を飲む。そして、暖かい乾いたタオルで足を包むころには川のエネルギーが体に満ちているのだ。

雨雪が降り、山に抱かれ、水が流れ込み、その水を飲んで生きている。そんな当たり前のことがまっすぐに伝わってきて心を動かす。水のまち、みなかみ。

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through the lens of Fumio Takashima and friends.

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